









THE FARM
SLOWMOUNTAIN NARITA/LANDSCAPE
Category: Resort Hotel
Date: March, 2025
Location: Narita-shi, Chiba
Creative Direction/Total Design:HiGe creative partner
Design/Construction:NARICOH
Garden&Aquaspace Design:Ryokuensha
Furniture Design&manufacturing:seia
Interior Coordination&Decoration:IN
Lighting Planning:Panasonic
Logomark Design:The company
Ptoto:AKTGraphy
Operating company:CVS Bay Area
WEB:https://slowmountain-narita.jp/
当施設は、東京・千葉でホテル事業を展開するCVSベイリア社と香取市のアウトドア&グランピング施設:THE FARMとのパートナーシップ契約に基づき計画されました。
ファーム(FARM)とは「農園・農場・耕作する」という意味です。実際、THE FARMは農業体験という言わば「土いじり」からスタートしており、当施設でも農業体験を提供する事から、当施設ではファームの根源的要素である「土」を感じられる施設を目指すのが相応しいと考えました。
人は土からの恩恵を受けて育ち、進化してきたとも言えます。
約5万㎡に及ぶ当施設のランドスケープ・建築・インテリアを通して「土感」だけでなく、そういった「土と人との共存のストーリー」を視覚化したいと考えました。
初期計画の段階で、敷地の中に数種類の建物やテントを点在させる事が決まっていましたので、それらを一つの「集落」として捉える事にしました。
敷地中央に川を作り、河辺にテントを配置し、更にそれらを囲むように敷地の一番外周に建物が存在する構成にしました。
川はあえて蛇行させて、コージーなスペースをいくつか作りテントを点在させました。これにより人々が川に寄り添っている姿として象徴的に見えるようにしました。
川辺には岩を配し、水草を茂らせました。川の流れによって岩は砕かれて砂となり、微生物や虫、植物によって肥沃な土が形成されていく様を再現しました。
建物(コテージ)は以上の原風景的光景を一本道を隔てて遠目から見るような位置に存在させています。
コテージの外壁には土をイメージした素材と工法で仕上げています。これによりテントという非建築から建築へと居住空間が進化してもなお、人は土と共存している姿を表現しました。
以上の構成は、集落の成り立ちそのものであり、土を媒介とした人の営みを凝縮したストーリーでもあります。
訪れた方々には、これらが当たり前の風景として違和感なく記憶に残って頂ける事を目指しました。